2021年7月、フリマアプリ最大手のメルカリが新サービス『メルカリShops』をスタートさせた。

今回のメルカリのネットショップ事業参入は沖縄企業にとって非常に多いなインパクトを与えると考えています。

2020年からEC業界は激震の連続でプレイヤーが次々と参入しているなか、最も沖縄企業にとっては有利になる大転換だと予感しているので、今回はその理由をお伝えしたいと思います。

私たちTeamRyukyuメンバーも今回の発表を受けてすぐに先行出店に申し込み、審査を通過して運営を始めましたので、実際に運用してみて感じたことも紹介していきます。

メルカリShopsとは?

みなさんご存知の通り、メルカリはフリマアプリを運営する会社です。

フリマアプリというのは、CtoC(カスタマーtoカスタマー)ビジネスでいわゆる個人対個人で売買をし、その手数料をメルカリが一律で頂くというビジネスモデルです。

なので、これまで企業が販売をするプラットフォームとしては適していませんでした。

例えば、同じ商品を多く販売する場合でも一つ一つ商品ページを作成して、売れたら「売切れ」になる。など事業者がメルカリ上で商売をするにはあまりにも大変だったのでECショップで販売していたわけです。

もちろんメルカリも事業者登録を申し込むページなどありませんでした。

そんななか、新たなサービスとして「メルカリShops」が発表されました。

具体的にどのような違いがあるのか?というと、

・メルカリShopsでは専用のアカウントが用意され、個人と事業でアカウントをわけて管理できる。
・値下げ交渉なしで販売可能になる。
・まとめて出品・在庫管理ができる。商品の色やサイズ、各在庫数の設定など一括で設定画面で行なえるなど、出品・在庫管理向けの機能が充実します。

これ以外にも、Shops限定機能として事業運営に特化した機能が用意されています。

使ってみて分かった!Amazon、楽天、BASE、Shopifyとの違い

スタートした2021年7月では先行出店に応募して審査が通れば出店できるというものだったので、早速応募をして審査を通しました。

そして実際に2週間ほど運営してみて、競合となるネットショップとの違いを紹介します。

他とは全く違うネットショップ

利用してみて真っ先に感じたことは、「他のサービスとは全く違うネットショップである」ということです。

そう感じる一番分かりやすい点が、そもそもカート機能がありません。

ネットショップと言えば、Amazonでも楽天でもBASEでもShopifyでも商品をまとめて購入できるカート機能が付いてます。

しかしメルカリShopsにはカートがないんです。

なので、購入者は多くの商品を一度にまとめて購入するということはできません。

一見、デメリットのようにも感じますが、私は他サービスと違う販売展開ができるのですごく好印象でした。ただし、商品や運営側として向き不向きはあると思います。

手数料は割高

参照URL:https://www.businessinsider.jp/post-240001

料金プランが手数料のネットショップ比較だとメルカリは割高になる可能性があります。

そして、Amazonマーケットプレイスや楽天市場への出店はプランやカテゴリーごとに料金や手数料の違いがあるので一概には言えませんが、メルカリの方が割安だと思います。

D2Cと言われる生産者が直接販売するネットショップとあらゆる商品を取り扱うネットショップでは利用シーンが違いますが、メルカリShopsは沖縄で大規模にECサイトを運営している企業というより、生産者や小規模ネットショップ向けと言えます。

「出店したら集客しなくていい」という最大のメリット

メルカリShops以外のネットショップの場合、出店・ショップ開設するだけでは集客ができません。

ある程度集客ができるとアピールしてはいるものの、何かしらの仕掛けをしなければ無風です。

しかしメルカリShopsの場合は、メルカリアカウントを持っている人をターゲットにしても十分な人数が利用しているので外部に宣伝して連れてくる必要はありません。

ショップを持ってSNSやブログで宣伝するという分野の違うことをやらなくてよくて、メルカリ商圏内で売れるように試行錯誤するというシンプルさは非常に大きなメリットです。

なぜ沖縄企業は利用するべきなのか

今回発表されたメルカリShopsは他とは全く違うネットショップなので、利用するメリットはあると思いますが、なぜ沖縄企業が利用するべきなのでしょうか?

全国一律のメルカリ便が最強|送料問題クリア!?

今や誰でもカンタンに低コストでネットショップを持つことができるようになりました。

しかし唯一、沖縄から出品する際に課題となるのが「送料問題」です。

これはサービス側の問題ではなくて配送業者との取引なので、いくらカンタンにネットショップを開設できてもお客様から「送料が高い」という理由で選ばれないことが多くありました。

さらに、見栄えを良くするために送料分を利益から値引きしているケースも多く、沖縄からの出品では薄利多売にならざるを得ない状況でした。

そんな「送料問題」をメルカリというプラットフォームネットショップがクリアしてくれます。

メルカリShopsでは、メルカリ同様に送料は全国一律です。

これは本当にすごいことで、ヤマト運輸で沖縄から東京に60サイズで送ると「1,370円」です。

それがメルカリらくらく便は「700円」です。

衝撃です!

いちお法人契約や大口契約で割り引きがありますが、大規模EC事業者でもここまで安くなるのか微妙です。

なぜならヤマト運輸やゆうパックからしたら「メルカリ」でまとめた大口取引だからです。メルカリより流通させている大規模EC事業者は日本でもそう多くはありません。

その他にもメルカリプラットフォームではさまざまなメリットがあります。

・この送料を使えることは他ではない
・購入者側も全国一律なので送料での比較をしていない
・購入者の住所を気にすることなく商品価格が設定できる
・宛名記入不要、QRコードでの集荷場所が豊富、配送などをメルカリが全面サポートしてくれる

これまでは東京発の方が有利だったが、逆に送料全国一律なのであれば最も遠くて手に入りにくい沖縄の商品が、ついに有利な時代に突入したなと個人的にワクワクしています。

商品数が少なくてもいい|スケールメリットは必要なし!

メルカリShopsにはカートがありませんが、その他のネットショップにはカートがあるということはどのようなメリットがあるのでしょうか?

これまでならショップに並べられている商品をカートに入れてまとめて買うことがネットショップでした。

なので、ネットショップ事業者はいかに多くの商品をカートに入れて買ってもらうかの戦略を立ててきたのです。

まとめ割や〇〇円以上送料無料などです。

その為には商品の数を極力多く揃えないといけません。そして多く揃えると仕入れも安くなる。

という仕組みが従来でした。

しかしカートがないメルカリShopsでは全く異なります。

「多く買わないと送料が安くならない」など商品以外の勝負はしなくていいのです。

さらに送料も一律!

とにかく商品力を磨き、最高の一品で勝負ができる時代がついに来ました。

利用者1,900万人だと、やっぱり売れる!

とはいえ、まだまだ課題はあります。

商品の数が多ければ流入も多いし、その他の商品を見てもらえる可能性も上がる。

少ない商品を出品するだけでは弱いことも多いです。

しかし、そこを補うのが月間1,900万人が利用しているという圧倒的アクティブユーザー数です。

使っている人が多いので見つけてもらいやすく、少ない出品数でも売れやすいわけです。

しかもメルカリユーザーは自分で販売した売上金を購入に利用する独特なサイクルが購入を促していることも大きな強みです。

国内最大級のプラットフォームで月間1,900万人のユーザーがアクティブに購入行動を行っているメルカリShopsはやはり売れるネットショップであることは間違いないでしょう。

今すぐに始めよう!他にネットショップを持っていたとしても。

これまで紹介したようにメルカリShopsはその他ネットショップとは全く違うプラットフォームです。

まだWeb上にショップを持っていない企業であれば一品からでも優位性があり始めるメリットがあります。

そして、もうすでにネットショップを持っている企業にとっても、現在展開している戦略とは別にメルカリShops向けに出品することは新たな顧客獲得に繋がるはずです。

TeamRyukyuでは実際にメルカリShopsを運営して得たノウハウとその他ネットショップ運営のノウハウをより具体的な違いやメリットをご提案していきます。

ネットショップをご検討の際には、ぜひTeamRyukyuにて一度ヒアリングをさせて頂ければと思います。

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